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通関業者とは?通関とは?輸出・輸入の際の税関の手続き

通関とは?

「通関」や「通関業者」は貿易関連でよく出てくる単語です。意味を正しく理解しておきましょう。
通関は英語では”customs clearance”。”customs”はここでは税関の意味です。
貿易では出荷する(輸出)国と受け取る(輸入)国が別。
国境を越えるときに、輸出入の禁止・制限品のチェックと、関税などの徴収があります。
これが通関です。
税関に輸出・輸入の内容を申告して、税関が判断した関税・消費税などを納付し、輸出・輸入許可を受けます。

通関業者とは?

通関業者とは通関手続きを代行する専門業者です。
通関手続きは自分でもできますが、通関業者に代行を依頼するのが一般的です。
通関を代行するには財務大臣の許可が必要。許可を受けて通関業をする会社を通関業者といいます。
(貿易代行業者は依頼を受けて輸出入をする仕事で、通関業者とは別物です)
通関業者などで通関を代行するには通関士という国家資格が必要です。

乙仲、フォワーダーとの違いは?

海上貨物輸送や航空貨物輸送の手続きに関連する業者には、通関業者のほかに乙仲、フォワーダーがあります。
同じものを指して使われることも多く、違いが分かりにくい用語です。
・「フォワーダー」は業務範囲が一番広く、船舶や航空機などの手配、通関業務、倉庫業務などをまとめて引き受けます。
・「乙仲」は昔の制度で海運貨物の業務の一部を扱う業種の名称。言葉だけが残り、今は「フォワーダー」とあまり区別せずに使われています。
・「通関業者」は通関手続きの代行をする会社。フォワーダーも多くの乙仲も通関業者です。
「フォワーダー」「乙仲」「通関業者」のどの言葉が書いてあっても、会社によって取り扱う業務はまちまち。
通関業者を選ぶときには、通関と一緒に依頼したい業務(保税貨物業務、国内運送手配、海外輸送手配など)や輸送する荷物の種類に対応が可能かどうかの確認が必要です。
このほか、冷蔵保管が可能か、AEO事業者(セキュリティ管理と法令遵守の体制の認定を受けた事業者)かなど、必要に応じて確認してください。

参考:→通関業者連合会のWEBページ

通関を業者に依頼した方がいい理由

通関手続きは自分ですることもできますが、通関業者に代行を依頼するのが一般的です。
手続きのミスを防ぐとともに、業者に依頼した方が迅速に進み効率的と考えられるためです。

理由は主に2つあります。
1. 貿易や関税、手続き方法などの専門知識が必要
入手した必要書類を元に申告書を作成。申告・審査のほかに検査がある場合もあります。
輸出入の手続きには専用のコンピュータシステムNACCSがあり、通関業者はほぼこのシステムに接続しています。
2. 保税地区の貨物のハンドリング
輸入・輸出の際には港や空港にある保税地区という特別なエリアを通過します。
保税地区には一般の人が普通に入ることはできないので、業者に作業を依頼することになります。
このため、通関手続きと合わせて、通関業者に依頼するのが一般的です。

代行を依頼する場合、手続きの中で納付する関税や消費税についても通関業者が代行します。
依頼者は通関業者に通関費用と合わせて支払います。

旅行の荷物は自分で通関

例外として自分で通関する場面があります。
それは旅行などで入国する場合。
入国の際に税関で荷物のチェックを受けるのも通関の一種です。
「携帯品・別送品申告書」で手荷物や別送した荷物を申告します。
この場合は自分で記入して自分で申告し、関税等があるときには窓口で直接納付します。
ビジネス目的で購入した物品の場合も手続きは同じです。
但し、ハンドキャリーした品物の課税価格が30万円程度を超える場合には通常の輸入手続きになるので、通関業者に依頼しましょう。

国際宅配便の通関は?

では国際宅配便の場合はどうでしょうか?
DHLやFedEx(フェデックス)などの国際宅配便は、国内の宅配便と同じように、発送者から受取人に直接荷物が届くのが利点です。
国際宅配便を使って海外と物をやりとりしている人は、通関なんてないよ、と思ったかもしれません。
実は国際宅配便の場合には、DHLやFedExなどの会社が通関手続きもして、荷物を届けてくれています。
DHLやFedExは通関業者でもあるのです。
関税や消費税が掛かった場合には、荷物の配達のときにドライバーに支払うか、送られてくる請求書で払います。
国際郵便(EMS)も通関してから届けられています。

通関は業者に任せて迅速に

通関とは輸出・輸入の際に、税関に内容を申告して、関税・消費税などを納付する手続きです。
この通関手続きを代行するのが通関業者。
通関手続きは自分ですることもできますが、専門知識が必要で、手間も時間もかかります。
通関業者に任せて正確に迅速に進めた方が、時間の面でもコストの面でも効率的といえます。
輸入の際には、出荷の連絡が輸出者から来たら、速やかに通関業者に連絡してください。
保税倉庫に無料で保管できる期間は決まっているので、時間がかかると追加料金が掛かってしまいます。
迅速に通関して、輸送コストとリードタイムを削減しましょう。

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