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英語メールで価格交渉するコツは?メールの書き方と交渉の要点を解説

英語ビジネスメールで価格交渉

海外との取引では価格交渉はまずメールです。
海外の仕入先に値下げを依頼する。メーカーから連絡が来た値上げを交渉したい、など。
相手の反応が分からないメールで、しかも英語での交渉に荷が重いと感じる人もいるでしょう。
英語メールでの価格交渉には、英文メールの書き方と、ビジネス交渉の進め方の二つのコツがあります。
この二つのコツと、合わせて値下げ交渉の成功のポイントを解説します。

英語メールのコツ

英語ビジネスメールでは、丁寧な表現を使うことで相手への敬意や礼儀正しさを表現します。
価格交渉はお互い不愉快になりがちなので、相手を尊重する姿勢を意識することが特に大切です。
いつも以上に丁寧な表現を心掛けることで、余計な反感を持たせず、メッセージを素直に伝えることができます。

冒頭はお礼から

メールの書き出しは相手への感謝から始めます。
“Thank you for your continuous support for our business.”(平素よりご支援を賜り御礼申し上げます)
“Thank you for your quotation.”(お見積書ありがとうございます)

依頼は婉曲表現で

依頼内容を”Please~.”と書くと、命令口調と感じられることがあります。
”Could you please~?” ”Would you please~?”や、”We would appreciate if you would~”などのフレーズを使い、相手を尊重した態度で穏やかに依頼を伝えるようにします。
但し、依頼する内容ははっきりと。希望価格を数字で示すなど具体的に書くとスムーズに伝わります。

価格交渉のコツ

価格交渉を二社間の利益の奪い合いと考えると交渉は困難です。
価格交渉の理由・事情はいろいろあります。円高・円安や、市場価格の変化、コスト変動、採算が合わない、単価が安い大口の入札があるなど。
価格交渉とはビジネスを継続・拡大するための協議という側面があるのです。
お互いの事情を理解することが価格交渉のコツになります。
相手からのお願いであれば、まずはその背景を聞き、妥当性をはかるとともに、協力する場合・しない場合にどうなるのか想定して検討するといいでしょう。

背景・理由を説明する

自分から依頼するなら、依頼内容に続けて、背景・理由を海外の相手に分かるように説明するのがコツです。
市場価格に合わせるための値下げ依頼なら、他社の価格・販売数量などの数字を提供。
環境の変化で赤字になり協力を依頼するときは、正直に理由と状況を説明してください。

値下げを依頼するメール

値下げ依頼のメールの例文を部分ごとに見てみましょう。
・題名
”Request for Discount”(値下げ依頼)など。
・依頼文
“Would it be possible to give us a discount price? We are preparing a next order of 10K pcs.”(次は1万個の注文の予定ですが、値下げしてもらえますか?)
“Your quotation was 5% higher than our budget to sell in the target market. We would appreciate if you could reduce the price by 5%.”(狙っている市場で売るための予算より5%高いので、5%値下げしてほしい)
・結びの言葉
“We sincerely hope you consider this request.”(ご検討をお願い申し上げます)

値下げ交渉のポイント

価格交渉には理由・背景の説明が重要だと説明しました。
値下げ交渉を成功させるためには、ほかにも重要なポイントがあります。

購入数量

値下げ交渉のポイントはズバリ「数量」です。
数量が多くなれば、利益額(=1個あたりの利益×数量)が増える上に、コストが下がり、売り手にとってもメリットがあるからです。
まとまった数量を見込んでいるときや、数量が増えるときが価格交渉のタイミング。
競合価格を理由に価格交渉するときも、この価格にすればこれだけ売れるという見通しを提示するのがコツです。
尚、今回の注文だけ数量が多いときも、数量別価格で安くなる可能性があります。
大口注文(bulk order)のディスカウントが受けられないか確認してみてください。

販売実績

もう一つ値下げ交渉で重要なのは「信用」です。
「この人はたくさん売ってくれる」という信頼があると、拡販の計画も、苦境の相談も、検討してもらいやすくなります。
新しい取引の場合には、他商品の実績で販売力をアピールしてください。

値上げ依頼への回答メール

値上げ依頼への返信メールを文例で見てみましょう。

断る場合の例文

“Could you please reconsider the price change? We worry your proposal would be uncompetitive.”(価格変更は再検討願います。その価格では競争力がありません)
市場環境が理由の断り方では、具体的な情報をこの後に示して説得します。
“Would it be possible to keep the price? I am afraid we could not purchase continuously with your proposal.”(価格は変更なしにできませんか?ご提案通りだと継続的に購入できません)
お断りする場合の結びの言葉の例は以下の通りです。
“We are afraid that we are unable to meet your request.”(ご希望に添えず申し訳ありません)

承諾するときの例文

見積を了解するときはその価格で注文を出せばOKです。
承諾することを伝える表現は”We accept your price offer.”や”The price is OK.”など。

代替案を提示するときの例文

価格や条件を逆提案(counter-offer)することもできます。
“We understand your situation.
Instead of the price increase, we would like to propose to purchase 10K pcs per shipment to reduce your cost.
We look forward to your favorable reply.”
(状況を理解いたしました。値上げの代替案として、コストを削減するために出荷単位を1万個にすることを提案します。良いお返事をお待ちしております)

コツを押さえて英語メールで価格交渉

海外の取引先とメールで価格交渉をするコツは、英語メールの書き方と、価格交渉の進め方にあります。
メールは電話より一方的に伝わるため、価格交渉ではいつも以上に相手を尊重する表現を意識して、穏やかなトーンを演出することが大切です。
価格交渉は売買を維持・拡大するための協議と考えると前向きに進められます。
お互いの事情をよく理解し合い、WIN-WINの関係を深めるように意識してください。

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