個人ビジネスで海外買い付けに行こう!関税・費用・事前の準備
個人の海外買い付けのポイントを確認
輸入ビジネスで商品を仕入れる方法の一つが海外買い付けです。
海外買い付けでは、海外の店や工場を回り、売り手と話をしながら商品を実際に見て選び、直接買い付けます。
「商品の現物を確認できる」「対面で話ができてメールより簡単」など、海外買い付けは特に輸入ビジネス初心者にとってメリット満載の方法です。
一方でその場で購入を決めるため、ビジネスのポイントを押さえないと「売れない」「予想以上に価格が高くなった」ということが起きてしまいます。
本記事では海外買い付けの事前準備や関税・費用について解説します。
買い付けできる場所は?
買い付けに行く先は、小売店や製造販売所、問屋(wholesaler)などが代表的です。
このほか、定期的に開かれるマーケット(市場)や専門店が集まるエリアの情報を調べておきましょう。
地図のほか、営業日・時間も忘れずに確認。
日本語のインターネット検索やSNSで探しても出てこなければ、英語や現地語に翻訳して探すのがおすすめです。
現地ではスーパーなど大型店で商品をチェック。気になる商品のメーカーや販売元の連絡先が分かります。
関税は?
仕入れの適正価格を判断するために、商品代以外の費用は事前に確認しておきましょう。
特に関税は影響が大きいので要チェックです。
入国時の手続きで申告
ハンドキャリー(機内持ち込み・預け荷物)で少額の商品を持ち帰るときは、一定の条件を満たせば入国時の税関手続きで申告できて簡単です。
ただ、「海外旅行者の携帯品の免税範囲」や「課税価格は小売価格の6割」という計算方法は個人的使用目的の場合に適用されるので、販売用の商品には使えません。
この場合(旅具通関といいます)の簡易税率は、関税・消費税を合わせて一律15%か、そもそも関税が無税の品目は消費税のみです。(例外は↓こちら↓)
通常より税率が高い品目が多いので注意。一般税率を使うことも可能です。
ハンドキャリーで課税価格が30万円超の場合
ハンドキャリーで課税価格(商品価格に税関が定める運賃・保険料を加えたもの)が30万円を超えると、通関業者に依頼する一般の輸入通関手続きが必要になります。
関税は品目・原産地別の一般税率(↓こちら↓)です。
通関業者に払う手数料もかかります。
荷物を送る場合
現地から自分宛てに国際宅配便・国際郵便(EMS)などで荷物を発送する場合です。
ビジネス用の場合は別送品というしくみはなく、普通の荷物の扱いになります。
関税手続きという面では、クーリエ(DHL, FedExなど)で送ると通関もしてくれるので、最も簡単な方法といえるでしょう。
関税は少額輸入貨物の簡易税率か一般税率です。
実行関税率表の読み方はこちらの記事で解説しています。
そのほかの仕入れ費用
関税のほかに以下のような費用がかかります。
送料
海外で買い付けた商品を日本に送る場合には運送料がかかります。
ビジネスでは紛失や破損のリスクに備える保険も忘れずに。
旅費
ビジネスの収支で考えると、航空券・ホテル代はそれなりの費用になるので頭に入れておきましょう。
個人事業主など個人のビジネスでも経費として処理できます。
プライベートな旅行と兼ねる場合は、仕事を主目的にし、按分して根拠などの証拠を残してください。
商品・価格のリサーチ
海外買い付けで「売れる商品」をその場で正しく判断するには事前リサーチが重要です。
商品カテゴリー
商品カテゴリーによっては、輸入できないものや、輸入・販売に許認可がいる商品があります。
事前に手続きを済ませておかないと輸入できないので注意。
医薬品や食品などのほか、雑貨の中では食器や調理器具、美容グッズなども対象です。
また、海外買い付けでは修理や交換などのアフターサービスは期待できません。メンテナンスが必要な商品は取り扱い困難といえます。
マーケットリサーチ
販売予定のECサイトなどで、売れ筋の商品や、仕入れたい商品の競合商品・価格などをよくチェックしておきましょう。
販売価格と仕入れにかかる関税・費用を調べておけば、仕入れの適正価格を判断できます。
いざ商談!
実際の海外買い付けの場面では、希望の商品を見つけたら、卸価格を尋ね、数量などを材料に交渉します。
商品を送ってもらう場合には、輸送方法(クーリエ・航空便・船便、どちらが手配するか)や、支払方法(デポジット+配送時に入金など)をしっかり確認。
商品は細かく点検し、検品していない商品を送ってもらう場合には現物を見ながら色ムラやキズなどの留意点を伝えておきましょう。
海外買い付けで個人ビジネスを楽しもう
海外買い付けは、その場で直接仕入れができるほか、生産者や販売者と対面で話ができるのがメリットです。
深い情報が得られる上に、個人の輸入ビジネスの醍醐味が味わえます。
本記事で紹介した海外買い付けのポイントを参考に、十分に準備して海外買い付けを楽しんでください。
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