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PSE(電気用品安全法)とは?家電を輸入販売するときの注意は?

PSE(電気用品安全法)とは何か?

PSE(電気用品安全法)とは、電気用品によって火災や感電などの危険や障害が発生するのを防止するために、電気用品の製造、輸入、販売等を規制する法律です。
PSEとは、「Product Safety」の頭文字と、「Electrical Appliances & Materials」の初めの文字を取った略称。
法律の名前は聞きなじみがないかもしれませんが、身の回りの電気用品にはよく見るとPSEマークが表示されています。
コンセントにつなぐ家庭用電気製品はほとんどが対象です。
製造・輸入するにはPSE(電気用品安全法)の手続きをして安全性を確保するルールになっています。
輸入販売の場合の留意点もチェック。

PSEマークには2種類ある

「PSEマーク」とは、電気用品安全法(PSE)に沿って安全を確認した電気用品に表示するマークです。
電気用品の種類によって2種類あります。

特定電気用品


ひし形のPSEマークは、「特定電気用品」に表示するマークです。
「特定電気用品」とは、特に安全上規制が必要な電気用品のこと。
116品目が指定されています。
製品の構造や使用方法、使用状況からみて、危険や障害が発生するおそれが特に大きい電気用品が対象です。
具体的には、ACアダプター、電源タップ、延長コードなどの電線・配線器具類や、電気マッサージ器などが対象になっています。
特定電気用品一覧はこちら

特定電気用品以外の電気用品

丸型PSEマーク
丸型のPSEマークは、「特定電気用品以外の電気用品」に表示するマークです。
「特定電気用品以外の電気用品」とは、「特定電気用品」ほどの大きな危険はないけれど、安全上の規制が必要な電気用品のこと。
341品目が指定されています。
TVや冷蔵庫など、一般的な家庭や店舗などで使う多くの電気製品が対象。
リチウムイオン充電池(蓄電池)はこのグループに入っています。
モバイルバッテリーも、事故が多発したことを受け、2018年にリチウムイオン蓄電池として規制の対象になりました。
特定電気用品以外の電気用品一覧はこちら

PSE(電気用品安全法)の手続きは?

PSE(電気用品安全法)では、手続きが完了してPSEマークを付けた商品のみ販売できるというルールになっています。
PSEマークを表示できるのは商品を製造、もしくは輸入する人。
電気用品を製造または輸入するには、以下の手続きが必要です。

電気用品を製造または輸入する手続き(共通)

1. 事業届出:事業開始から30日以内。個人もOK
2. 基準適合確認:国が定める技術基準に製品が適合することを確認
品目ごとの技術基準は「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈について」という通達で示されています。
3. 自主検査:国が定めた方法で検査し、記録を3年間保存。検査委託もOK
4. PSEマークと指定内容(製造事業者等の名称、定格電圧、定格消費電力など。特定電気用品は登録検査機関のマークも)を表示
まとめると、1. 事業届出をした事業者が、2.3. 基準に適合していることを確認(特定電気用品は次項の適合性検査も含む)した電気用品に、4. PSEマークを表示して、販売が可能になります。

特定電気用品の場合の適合性検査

特定電気用品の場合には、前項の手続きのほかに、「適合性検査」という手続きもあります。
販売までに適合性証明書の交付を受けて保存することが必要です。
適合性検査は国の登録検査機関(第三者認証機関)で受検します。
検査では、製品の基準適合を確認するほか、工場監査も実施。
輸入の場合は海外のサプライヤーの工場への監査があります。

PSE(電気用品安全法)のチェックのしくみは?

PSE(電気用品安全法)では自主検査による基準適合確認が安全確保の重要な活動になっています。
これに対するチェック機能を果たしているのが、試買テストや流通後規制です。
試買テストは市販されている電気用品のチェックで、毎年実施されています。
流通後規制では立ち入り検査など。
基準を充たさない危険な電気製品が見つかったら、回収など、危険や障害の拡大を防ぐための措置が命令されることもあります。

輸入販売するときの注意

輸入の場合には、安全性を確認して手続きをする責任がメーカーではなく輸入者にあるので要注意です。
メインの機器(たとえばPC)が対象外でも、電源コードのセットやリチウムイオン電池が同梱されていれば、手続きが必要になります。

試験方法は決まっている

検査の試験方法は電気用品の種類によって決まっています。
別の製品の試験項目や、他国の試験方法では、PSE(電気用品安全法)の基準への適合を確認することはできません。
海外のサプライヤーに検査してもらう場合には試験項目や試験方法を伝えることが重要です。
検査結果が送られてきたら、輸入者の責任で基準に適合しているか再確認してください。

PSEとは電気用品の安全ルール

PSE(電気用品安全法)は電気用品の安全規格です。
決められた安全基準に製品が適合しているか確認することで、人体や財産に危険が及ぶことがない製品を販売することができます。
PSEマークは売る人にも買う人にも安心の印なのです。

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