日本帰国時に隔離・自宅待機期間なしの国も!海外出張の条件が緩和
帰国時の隔離・自宅待機期間は?
新型コロナウイルス(COVID-19)で厳しく制限されてきた海外との往来ですが、日本でも入国制限緩和のニュースが聞かれるようになりました。
2022年6月には海外からの観光客の受け入れを再開。
2022年10月にはいよいよビザ免除が再開になり、入国者数の上限が撤廃されます。
帰国時の条件も緩和され、いよいよ今までのような海外出張・海外旅行ができると期待が膨らんでいる方も多いのではないでしょうか?
各国の入国制限の状況や、気になる帰国時の隔離・自宅待機期間について紹介します。
(以下2022年9月27日現在の情報です)
海外の出入国は制限を大幅緩和
ワクチン接種の進展と、比較的軽症なオミクロン株が中心になっていることから、「ウィズコロナ」の社会活動再開が進められています。
出入国制限や検疫を大幅に緩和し、欧米では入国時検査や隔離などを撤廃する国が主流です。コロナ前のようにビザなしで渡航可能な国が増えています!
各国の入国制限
・イギリス:すべての入国制限を解除(2022年3月)
・フランス:すべての入国制限を解除(2022年8月)
・ドイツ:すべての入国制限を解除(2022年6月)。旅行目的を問わず入国が可能になりました。一時期は展示会のために入国するにはメッセ(見本市)入場券と会場でのアポを証明する書類が必要でしたが、現在はアポなしでOKです。
・アメリカ:基本的にワクチン2回接種が入国条件で、接種証明書の提示が必要。ワクチン接種済みであれば隔離はありません。PCR検査等の陰性証明書は不要になりました。
・中国:外国人の入国は制限され、観光目的の入国は不可。ビジネス出張はビザを取得すれば可能。ビザ申請にはワクチン接種証明書が必要です。日本出国前に2回検査を受け、入境後は施設隔離7-10日間(地方により運用に差がある)あり。
このほか韓国・台湾・香港などで、ワクチン接種済みの人にも陰性証明書や隔離などを義務付けています。
尚、ワクチン・検査方法はその国が指定するもので、接種完了と認められるには接種から一定の日数が必要です。
また、コロナ前に取得した査証(ビザ)は効力が停止されている場合があるので必ず確認してください。
日本の入国制限は?
2022年9月現在、日本は厳しい入国制限を継続しています。
海外観光客や出張者・留学生の入国は一部再開されましたが、外国人の新規入国は原則停止。受け入れ先(旅行会社やビジネス訪問先の会社)が申請した人に限り、「特段の事情」があるとして入国を認めています。
コロナ前はビザ(査証)免除だった短期滞在でも、ビザ取得が必要です。
個人旅行や急な案件での訪問は難しい状態が続きました。
(2022年10月から緩和される入国制限は後述の「2022年10月からの入国制限は?」参照)
日本人の帰国の場合は?
一方、日本人が帰国するときには入国を制限する条件はありません。
ただ、帰国時には以下のような検疫があり、欧米などで入国制限が緩和された後も、海外出張・海外旅行の妨げになっていました。
・2020年・2021年の一番厳しい時期には、施設隔離・自宅待機期間が原則14日間
・帰国前に渡航先で検査を受けて陰性証明書を取得
・空港等での入国時検査
世界の中でも高い警戒レベルを継続してきた日本の検疫ですが、現在は急ピッチで緩和が進んでいます!
2022年10月からは、ワクチンを3回接種していれば面倒な手続きがなくなり、コロナ前のような短期旅行が可能になります。
2022年9月現在の帰国時の検疫と、2022年10月からの入国制限は以下の通りです。
日本入国時の隔離・自宅待機期間(2022年9月)
2022年9月現在のルールでは、入国前14日以内に滞在していた国・地域を「赤」「黄」「青」の3区分に分類します。
この滞在履歴と、ワクチン3回接種の接種証明書の有無により、入国時検査や待機の有無を決定。
帰国前検査についても接種証明書の有無で区分を分け、ワクチン接種済みの人は検査不要になりました。
接種証明書がない人は、滞在先で出国前72時間以内に検査を受け、陰性であることを示す検査証明書が引き続き必要です。航空会社や旅行会社などが海外の病院をあっせんしています。
赤・黄・青の国・地域とは?
・「赤」:現在は0カ国(2022年6月にはパキスタン、フィジー 、アルバニア、シエラレオネの4カ国が指定されていました)
・「黄」:ベトナム、インド、ポルトガル、トルコなど73カ国・地域
・「青」:その他128カ国・地域
詳細はこちら。
海外出張で行くことが多い国・地域は、ベトナム・インドなどを除きほぼ「青」の区分です。
・「青」の国・地域からの帰国・入国
ワクチンの接種回数に関係なく、入国時検査なし・自宅待機なしです。
行き先が「青」であれば、隔離の心配ゼロに!
・「黄」の国・地域からの帰国・入国
指定のワクチンを3回接種した有効な証明書があれば、「青」と同様に入国時検査なし・自宅待機なしです。
ワクチン3回未接種の場合は、次↓の自宅待機になります。
・「赤」「黄」の自宅待機の場合
・「赤」の国・地域からの帰国・入国で、ワクチン3回接種済の場合
・「黄」の国・地域からの帰国・入国で、ワクチン3回未接種の場合
空港などで入国時検査を受け、3日間自宅等で待機します。その間に自主的に検査を受けて陰性であれば終了です。自主検査を実施しない場合は5日間待機。
自宅などの待機場所までは公共交通機関で移動してOKです。但し、最短経路で、入国時検査から24時間以内という条件があります。
・「赤」区分の国・地域からの帰国・入国
ワクチン3回接種済の場合は上↑の自宅待機です。
ワクチン3回未接種の場合は、空港などで入国時検査を受け、指定宿泊施設で3日間隔離されます。検査を受けて陰性であれば待機解除です。
2022年10月からの入国制限は?
2022年10月11日より、日本の入国制限が大幅に解除されます。
日本から外国旅行に行くときの帰国時検疫も、外国からの日本訪問も、コロナ前の状態にかなり近づきます!
入国時検査と待機・隔離を撤廃
入国時検査と自宅・宿泊施設での待機は原則なくなります(新型コロナウイルスへの感染が疑われる症状がある人を除く)。待機中の公共交通機関不使用等のルールも廃止です。
つまり、9月現在のルールで説明した赤・黄・青の区分に関係なく、隔離や待機になる心配がなくなるのです!
ワクチンを3回接種済みの人は、ワクチン接種証明書をアプリや紙で提示するだけになります。
有効なワクチン3回の接種証明書がない人は、滞在先で出国前72時間以内に検査を受け、陰性証明書を提出することが引き続き必要です。
外国人の入国制限緩和
観光・ビジネス目的の外国人の新規入国は、コロナ禍で受け入れ責任者による申請が必要でしたが、この申請が不要になります。
外国人観光客の個人旅行が解禁です!
査証(ビザ)免除も再開になり、短期出張・旅行では従来同様にビザを取得せずに日本訪問が可能になります。
海外からの来客を受け入れるのも手続きは不要です。念のため、日本で有効と認められるワクチンの種類と、特に回数を注意喚起し、接種証明書か陰性証明書の準備を促すといいでしょう。
入国者数の上限撤廃
日本人・外国人を合わせた1日あたりの入国者数は、2022年9月現在で5万人に制限されていました。
この上限が撤廃され、往来の制限がなくなります。
海外出張は再開の動き
入国制限を緩和した国の間では海外出張が再開になっている模様です。
アメリカン航空によると、ビジネス出張の予約は2019年の水準から80%まで回復。
アジアの国も例外ではありません。日本・アメリカ路線はアジアに向かう乗り継ぎの人で満席というレポートが出ています。
新型コロナウイルス感染症はバイデン大統領がアメリカのパンデミック終了宣言を出すなど、以前に比べると感染が落ち着いた状態にあります。
ただ、新たにこれまでとは違う変異株が流行すれば、また施設での隔離や14日間自宅等待機に逆戻りという可能性も否定できません。
今のうちに、ということも含め、海外ビジネスでは急速に海外出張の動きが進みそうです。
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