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輸入販売で資格・届け出等がいる商品は?食品衛生法とPSEを解説

輸入販売に必要な資格は?

輸入販売は個人が起業しやすいビジネスです。
国家資格や免許などもなく、小さな自己資金で始められるので、思い立ったらスマホやパソコンで今すぐ始められます。
一方で、取り扱う商品によっては資格や手続きが必要です。

資格・許認可などがいる商品

輸入販売に資格や許可・届け出等が必要な商品には以下のようなものがあります。
・医薬品類、化粧品
・食品、食器、調理用具、乳幼児用おもちゃ
・酒類
・ワシントン条約で指定されている毛皮・皮革製品
・動植物
・電気機器
・中古品
本記事では個人が輸入販売で扱うことが多い食品関係と電気機器の資格や手続きを紹介します。

食品・食器を輸入販売するための資格・手続き

食品の輸入販売に適用されるのは食品衛生法です。
食品衛生法の対象は、食品・飲料品や添加物のほか、食器、調理器具、容器包装(タッパーや包装袋など)、乳幼児用のおもちゃなども含まれています。
食品に接触するものは材料が溶け出したりして口に入ることがあるため、食品と一緒に安全性を確保する対象になっているのです。
一方で、食品であっても医薬品の成分が含まれるものは薬機法の手続きが適用されます。健康食品やサプリメントなどは要注意です。

食品等の輸入販売の資格

食品・食器等を輸入するための資格はありません。手続きをすれば誰でも輸入できます。
但し塩は例外で、塩の輸入販売には塩特定販売業者の登録が必要です。
(ほかに砂糖・バター・米・水産物なども輸入販売が管理されています)
一方、販売については、営業許可または営業届出が必要な食品があります。温度管理がいる食品や、肉、魚、野菜、乳類など。
また、お酒を販売する場合は酒類販売業免許が必要です。
常温保存のパッケージ食品や、器具・容器包装を販売する場合は、資格や登録はありません。

食品等の輸入販売の手続き

食品衛生法の対象になる商品を輸入する際には「食品等輸入届出書」の提出が必要です。
原材料リストや、加工食品では製造工程フローなどの必要な資料を海外の製造業者から取り寄せて提出し、検疫所の判断で検査を受けます。
ハム・ソーセージなどでは動物検疫、野菜や果物などでは植物検疫も必要です。
また、販売する商品には食品表示法に基づく表示を付ける義務があります。

電気機器を輸入販売するための資格・手続き

電気機器の輸入販売では、電気用品安全法(PSEマーク)が多くの商品に関係します。
対象は電気用品安全法で指定されている電気機器(電気用品)ですが、コンセントにつなぐ家庭用電気製品はほぼ全部が対象です。
USB充電や乾電池を使用している製品でない限りPSEマークが必要と考えるといいでしょう。
また、例外もありますが、モバイルバッテリーも対象です。

ひし形のPSEマークに区分される製品

PSEの対象製品は種類によって2区分に分けられています。
ひし形PSEマーク
ひし形のPSEマークは「特定電気用品」という特に安全上規制が必要な電気用品に表示するマークです。
ACアダプターや電源タップなどの電線・配線器具類や、電気マッサージ器などが対象。
たとえばACアダプターが同梱されているPCなら特定電気用品の手続きが必要です。
特定電気用品一覧はこちら

丸形のPSEマークに区分される製品

丸型PSEマーク
丸型のPSEマークは「特定電気用品以外の電気用品」に表示します。
TVや冷蔵庫、モバイルバッテリーなど、多くの家庭用電気製品が対象です。
特定電気用品以外の電気用品一覧はこちら

電気用品の輸入販売の資格

電気用品の輸入販売に資格や免許はなく、誰でも始められます。
輸入をするには事業開始から30日以内に事業開始の届出をすることが条件です。

丸形のPSEマークの手続き

「特定電気用品以外の電気用品」を輸入する手続きは以下の通りです。
・製品の仕様が日本の基準を満たすことを確認

・出荷前に国が定めた方法で自主検査(委託でOK)

・PSEマークと表示事項を製品に表示

・販売

ひし形のPSEマークの手続き

「特定電気用品」を輸入する場合は、前項の手続きのほか、「適合性検査」という国の登録検査機関(第三者認証機関)による検査もあります。
製品の検査のほか生産工場への監査(輸入の場合は海外)があり、サプライヤーの全面的な協力が不可欠です。

PSE以外に適用されるルール

電気製品の輸入販売では、PSEマークのほか、商品ごとに適用されるルールがあります。
以下のようないろいろな種類のルールがあります。
・さまざまな表示内容の指定
・電波法(技適マークの表示)
・家電リサイクル法など

輸入販売の資格・許認可を確認

食品関連と電気機器の輸入販売に必要な資格・手続きを紹介しました。
このジャンルでは輸入販売に特別な資格はありませんが、安全性に関する規制があり、メーカーにデータ等を揃えてもらうことが必須です。
早めに輸入販売するときのルールを確認し、対応できるメーカー・商品を選ぶことがポイントになります。

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