1. HOME
  2. ブログ
  3. HSコードとは?輸入・海外宅配便で使うHSコードの調べ方

HSコードとは?輸入・海外宅配便で使うHSコードの調べ方

HSコードを簡単に調べる方法は?

輸入や輸出、海外への荷物の発送では、「HSコード」の記入を求められることがあります。
HSコードというのは貿易用語の一つです。
本記事では、
・輸入で関税がいくらかかるのか調べたい人
・海外に荷物を送るためにHSコードを知りたい人
向けに、「HSコードとは何か?」「HSコードの簡単な調べ方」を解説します。

HSコードとは?

HSコードとは輸出・輸入する品目を分類した国際的な共通番号です。
英語でも「HS code」。
HSは「商品の名称及び分類についての統一システム(Harmonized Commodity Description and Coding System)に関する国際条約=HS条約)の頭文字です。
HSコードを管理している世界税関機構(WCO)には加盟していない国もありますが、多くの国でHSコードを使用、もしくはHSコードをベースにして輸出入を管理しています。

なぜHSコードがいるの?

荷物が国境を越えて移動するときには輸出・輸入の審査があり、主に輸入時には関税が徴収されます。
このためインボイスという書類で荷物の中身を申告するのですが、外国の人が名称や製品名からどんなモノか特定するのは困難です。
そこでHSコードで分類して申告することで、輸出入の手続きを迅速にできるようにしています。

HSコードが使われる場面

HSコードは「関税番号」「税番」「統計品目番号」などとも呼ばれ、以下の用途で使われています。

関税の区分

最も身近な用途は関税です。関税を計算するのに使う関税率は、HSコードと原産地で決まります。
同様に、RCEPなどのEPAの税率と原産地規則もHSコードごとに決められています。

輸出入の規制

輸出入に許可などが必要な商品か、輸出管理でキャッチオール規制の対象かなどの規制の有無を、HSコードによって判定できます。

貿易統計

HSコードは貿易統計の集計にも使われています。

HSコードは何桁?

輸出・輸入のHSコードを調べると、日本では6桁や9桁(もしくは10桁)の数字列が出てきます。
初めの6桁は世界共通のコードです。その後に各国が決めた枝番という構成になっています。
たとえばポリエステルのレディースシャツの輸入のHSコードは「6206.40.210」。
織物の衣類等を表す「62」→服の種類「06」→素材「40」→日本の枝番(統計細分)「210」と4段階で絞り込んで分類しています。
ちなみに日本の枝番は輸入と輸出で違っていて、輸出のHSコードは「6206.40.000」です。

HSコードの調べ方

では簡単なHSコードの調べ方を見ていきましょう。

実行関税率表、輸出統計品目表

初めに一応、HSコードの公式の調べ方をご紹介しておきます。
・輸入の場合は実行関税率表
・輸出の場合は輸出統計品目表
輸出者などからHSコードを入手した場合はこちらで確認してください。
この表でHSコードを探すときは、先の例のように当てはまる分類を4段階で探していきます。
注釈も多く、正しく判断するのは難しいので、ビジネスでは通関業者に依頼するか、後で説明する事前教示制度を使うのがおすすめです。

海外に荷物を送る場合

国際宅配便やEMSなどで海外に荷物を送るときは、インボイスや送り状にHSコードの記入欄があります。
配達の遅れや返送の原因になるのでできれば調べて記入するといいでしょう。
主要な品物のHSコードはこちらで検索できます。→郵便局のWEBサイト
見つからないときは以下の調べ方で探してください。

輸入関税の事前教示制度

輸入前に正確に関税を試算するには、HSコードと関税率を税関に問い合わせる制度があります。
過去の問い合わせへの回答はこちらで公開されています。→事前教示回答(品目分類)
検索は「一般的品名」を選ぶのがおすすめです。「検索キーワード集」も参考にしてください。
直接問い合わせるときは、文書での照会が推奨ですが、メールや電話でもOKです。

関税分類検索

更に探すときはこちらを使うと便利です。→関税分類検索
税関ホームページに掲載されている輸出・輸入の統計品目表や部注類注、関税率表解説・分類例規などの情報をフリーワードで検索できます。

World Tariff

輸出では海外の関税率が調べられる「World Tariff」が便利です。
アメリカのFedExのサービスですが、ユーザー登録をして無料で利用できます。
英語でHSコードの検索も可能。
EPAを利用した原産国ごとの税率も調べられます。

CAS番号から調べる

ほかにも運送会社や通販サイト運営会社などがHSコードの情報を提供しています。
化学品の場合は、CAS番号からHSコード(EUでは「CN code」)の上6桁を調べられるこちらのサイトが便利です。→ECICS(EUの化学品関税番号データベース)

HSコードで輸出入をスムーズに

HSコードの概要とHSコードの簡単な調べ方を解説しました。
税関の表を読み解くのは簡単ではありませんが、本記事で紹介した調べ方なら比較的簡単にHSコードを探すことができます。
HSコードや関税率を確認して、スムーズに輸出入を進めましょう。

貿易ビジネスの最新情報を
無料でGETする方法
※ご登録いただいたメールアドレスに貿易ビジネス情報を配信します。
※「メールが届きません」というお問合せをいただくことがあります。迷惑フォルダーに届いているケースがあるようです。メルマガ登録直後にシステムから自動にサンクスメールが送られますので迷惑フォルダに届いてないかをご確認いただければと存じます。お手数おかけします。
メールマガジンの停止はお問い合わせよりご連絡下さい。

関連記事