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フランスの物価レベルは?食事の値段を比較!物価上昇率の推移は?

フランスの物価を確認

フランスの首都パリは、ヨーロッパの中心的都市であり、美食の街・芸術の都として人気のある観光地です。
日本と比べると「フランスの物価は高い!」と感じることが多いでしょう。
フランスへの旅行・出張を計画するときに知っておきたいフランスの物価について、食事の価格を日本や近隣国と比較して紹介します。
物価上昇率の推移も要チェック。フランス特有のインフレの理由も解説します。

フランスの物価レベルは?

物価レベルを日本や各国と比較するのには、ビッグマック指数がよく使われます。
物価には家賃や光熱費などいろいろな項目がありますが、海外旅行者にとって一番身近な外食の値段が分かる指標です。

ビッグマック指数

ビッグマック指数とは、マクドナルドのビッグマック1個の価格のことです。
世界中で販売されているので、物価の比較に使われています。
2022年1月に発表されたビッグマック指数(*1)は、ユーロ圏が4.42ユーロ(4.95米ドル)、日本は390円(3.38米ドル)。
日本のざっと1.5倍です。
ちなみに、アメリカは5.81ドル。世界第3位の高さです。

スターバックス指数

もう一つ、スターバックス指数も見ておきましょう。スターバックスのコーヒー(トールラテ)の価格です。
2019年に発表されたスターバックス指数(*2)は以下の通りです。(米ドル換算)
・フランス(パリ):4.30ドル
・日本(東京):3.79ドル
・ドイツ(ミュンヘン):4.39ドル
・スペイン(マドリッド郊外):3.19ドル
この時点でフランスは日本の1.13倍。記事執筆時点の為替レートを当てはめると1.3倍です。
フランスとドイツはほぼ同レベルで、スペインより高くなっています。

フランスの外食は高い!

一方で、フランス滞在中に「フランスの物価は日本の2倍くらい高い!」と感じた方も多いと思います。
ビックリするのは外食の値段です。
カジュアルなレストランのランチで15~20ユーロ。ファストフードのセットメニューでも10ユーロ(1ユーロ=135円で1350円)くらいします。
ディナーとなればワインを少し飲んで50~60ユーロ。
1日の食費は90~100ユーロ、1万3千円くらい見ておいた方がよさそうです。

テイクアウトは安い

外食は日本の2倍以上するのに対し、スーパーやパン屋で買う食材は日本より安いものもあります。
朝食のクロワッサンなどのパンは1ユーロから。安い!
水もレストランでは330mlボトルが2ユーロ以上しますが、スーパーでは1ユーロ以下。1.5Lボトルだと0.84ユーロくらいです。
昼食も倹約するなら、テイクアウトのサンドイッチは5~7ユーロくらいで買えます。
フランスにも消費税のような軽減税率があり、TVA(付加価値税)はレストランだと10%、テイクアウトだと5.5%です。

パリ以外の都市の物価は?

上で紹介したのはパリの物価です。
パリはフランスの中でもとりわけ物価高!
マルセイユやリヨンなどの中核都市の物価は数%安く、郊外はさらに安めです。
但し、観光客が多く訪れるエリアの物価は高くなっています。

フランスの物価の推移

世界的なインフレの影響はどうなっているでしょうか?
フランスの物価上昇率(消費者物価指数の前年比)は、年単位で見ると1992年以降0~2.5%の間で推移(2008年は3.16%)(*3)していましたが、2021年秋から高騰。
2022年5月は5.2%(前年同月比)で、この先も更に上昇すると予想されています。(*4)
同月の日本は2.5%(*5) ですから、日本より大きな変化です。

フランスのインフレの理由

インフレの理由にはいくつかあります。
・新型コロナウイルス(COVID-19)の影響による供給混乱や急激な景気回復
・ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギーや食品の不足
これらが世界で共通する主要な理由ですが、フランス独自の理由もあります。
フランスの最低賃金は、物価が2%上がると連動して上がる制度です。これにより、2021年5月から1年間で最低賃金が5.9%上がっています。
人手不足もあり、民間企業の給料の平均はこれを上回るペースで増加中です。(*4)
この影響が商品やサービスの価格にも波及して、さらに物価を押し上げている面があります。

旅行予算は物価高を反映すべし

フランスの物価は日本より高く、さらにインフレが早いペースで進行しています。
フランス旅行・出張を計画する際には、物価を考慮した上で余裕を持った予算を立てるといいでしょう。
日本円換算の費用は、通貨ユーロと円の為替レートによって変わります。為替レートも大きく変動しているため、最新の情報を確認してください。

データ出典
*1 『エコノミスト』誌 https://www.economist.com/big-mac-index
*2 Finder https://www.finder.com/starbucks-index
*3 IMF https://www.imf.org/en/Publications/WEO/weo-database/2022/April
*4 INSEE(フランス国立統計経済研究所)発表
*5 総務省統計局発表

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