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ドイツの物価は?外食・スーパーの価格、物価上昇率の推移を解説

ドイツ旅行の物価を確認

ヨーロッパ最大の経済大国であるドイツ。
ロマンチック街道などの観光スポットでも知られ、出張や旅行で訪れる機会が多い国です。
ドイツでもコロナ禍後に物価が高騰しました。ドイツ旅行を計画する際には物価レベルが気になるところです。
本記事では2024年現在のドイツの物価について、外食やスーパーの食料品の価格を日本や周辺国と比較して紹介します。
また、都市による違いや、物価上昇率の推移について、背景を含めて解説します。

ドイツの物価レベルは?

国や地域の物価を比較するときには、世界中で販売されている商品の値段がよく使われます。
この物価指数でドイツの物価レベルを日本と比較してみましょう。

ビッグマック指数

ビッグマック指数とは、マクドナルドのビッグマック1個の価格のことです。
2024年1月に発表されたビッグマック指数(*1)によると、ユーロ圏の価格は5.39ユーロ(5.87米ドル)で、日本は450円(3.04米ドル)。日本の2倍近い価格です。

スターバックス指数

トールラテ指数(スターバックス指数)は、スターバックスのコーヒー(トールラテ)の価格のことです。こちらで欧州域内の価格を比較してみます。
2022年2月に発表された調査結果(*2)は以下の通りでした。(米ドル換算)
・ドイツ:4.49ドル
・フランス:5.36ドル
・オーストリア:3.48ドル
・日本:3.57ドル
ドイツの物価はヨーロッパでは中間的なレベルです。
記事執筆時点の為替レートで換算すると、円安が進んだため、ドイツの価格は日本の1.6倍になります。

ドイツの食事代

ドイツで特に物価が高いと感じるのは外食の値段です。
ランチのセットメニューで10ユーロ(1ユーロ=164円で1640円)~。軽食スタンドのカリーヴルストとポテトでも5.5ユーロ(900円)くらいします。
ディナーは15ユーロ~。レストランに行くなら25~50ユーロが相場です。
このほかビールは3~5ユーロ。水も有料で、小さいボトルが2~3ユーロくらいです。
これにチップ代やサービス料が10%前後上乗せされます。
旅行中の1日の食費は50ユーロ、8000円くらいの予算感です。

ドイツのスーパーの食料品価格

外食の値段が日本より高いのに比べ、スーパーで買う食料品には日本より安いものもあります。
・ビール500g:0.75~1ユーロ(容器のデポジット込み)
・水1.5Lボトル:1ユーロ前後(同上)
・丸いパン1個: 50~60セント
長期の旅行ならスーパーでパンやチーズとリンゴ等を買うと、安い上に栄養バランスも整えられておすすめです。

ドイツの付加価値税

ドイツの消費税にあたる付加価値税にも軽減税率があります。
ドイツの付加価値税率は基本が19%。
スーパーで買うような食べ物とホテル宿泊費は軽減税率で7%です。但し、クッキーや飲み物は19%。
料理のテイクアウトには軽減税率が適用されますが、多くの店で店内と同じ価格になっています。

ドイツの都市による物価の差は?

ドイツの物価には地域によって差があります。
ドイツは以前西ドイツと東ドイツという二つの国に分かれていて、統一後も経済格差が存在しているためです。
旧西ドイツの都市(ハンブルクやフランクフルトなど)は物価が高く、旧東ドイツの都市(ベルリンなど)は物価が安い傾向にあります。

ドイツの物価の推移

ドイツの物価上昇率(消費者物価指数=CPIの前年比)は2021年秋から高騰し、2022年は8.7%を記録(*3)しました。
ドイツでは第一次世界大戦後にハイパーインフレが起き、これがナチスの台頭につながったという反省から物価の安定を重視しています。他国に比べると低いインフレ率で推移してきましたが、2022年は戦後の混乱期以来の高いインフレ率になりました。
その後物価上昇率は下降に転じ、2024年3月は前年同月比2.3%上昇まで鈍化しています。(*4)

ドイツのインフレの原因

世界的にインフレが起きた主な原因は以下の2点です。
・新型コロナウイルス (COVID-19) の影響による供給混乱や急激な景気回復
・ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギーや食品の不足
さらにドイツではガス暖房が多いこと、そして天然ガスの供給をロシアに頼る割合が高かったことから、ガス価格高騰がインフレを加速させました。
その後ガス価格の下落と政府による価格対策により、インフレ率は下がってきています。

ドイツ旅行は物価を考慮した予算設定を

ドイツの物価レベルと物価上昇率の推移について解説しました。
直近では物価上昇率が低くなってきたとはいえ、値段は大きく値上がりしており、ドイツの物価は日本よりおおむね高くなっています。
ドイツ旅行・出張を計画する際には、最新のユーロと円の為替レートを確認し、物価を考慮して余裕を持った予算を立てるようにしてください。

データ出典
*1 『エコノミスト』誌 https://www.economist.com/big-mac-index
*2 CashNetUSA https://www.cashnetusa.com/blog/starbucks-price-every-country/
*3 IMF https://www.imf.org/en/Publications/WEO/weo-database/2023/October/
*4 ドイツ連邦統計庁発表

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