ワクチンで海外渡航が再始動!ワクチンパスポートでどう変わる?
ワクチンで海外渡航はどう変わる?
新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が広がり、世界中で海外渡航の受け入れが停止しました。
しばらく海外出張にも海外旅行にも行かれない状態が続いている私たちですが、実はワクチン接種が進んでいる国では、海外渡航の受け入れ制限が緩和されてきています。
ワクチンパスポートとは? ワクチン接種は海外渡航に必要? など、日本から海外渡航するのに気になる情報を紹介します。
(情報は2021年6月18日現在)
ワクチンで経済活動を再開
欧米ではワクチン接種が日本より進んでいます。
アメリカやイギリスではワクチン接種を2回完了した人がすでに人口の40%以上。
それより遅れていたヨーロッパでも、7月までに成人人口の70%への接種が達成できる見通しです。
新規感染者数も減少しています。
感染が深刻な国ではこれまで社会活動を厳しく制限していましたが、ワクチンの効果で社会活動・経済活動を再開。急ピッチで正常化へ向かっています。
レストラン・見本市が再開
ニューヨークでは2020年冬から閉鎖されていたレストランやバーの店内営業が解禁になりました。
さまざまな地域で出ていたオフィスや商業施設の人数制限、夜間外出禁止などのコロナ規制が段階的に解除されています。
大勢の人が集まるイベントも再開です。
フランスでは、PCR検査の結果やワクチン接種を証明する「衛生パス」の提示を入場条件に、見本市・展示会、文化・スポーツ施設などを再開すると発表しました。外国人も参加可能とのことです。
9月には大型見本市「メゾン・エ・オブジェ」がいよいよ開催になります!
海外渡航の制限が緩和
海外渡航の制限も緩和されてきています。
EUは入国制限を解除する国の条件を緩和。さらにアメリカからの渡航禁止の解除など、入国を認める地域の拡大を検討しています。
オーストラリアとニュージーランド間などでは、トラベルバブルといって、関係の深い国・地域の間で、相互に隔離を免除して海外渡航を認める枠組みを実施。観光を呼び込みたい国も交渉を進めています。
日本からの海外渡航の状況は?
EUは2021年6月に日本を入国制限解除国に再指定しました。(実際の入国条件は各国の規制によります)
フランス・ドイツでは、PCR検査の陰性証明書を取得するだけで、隔離期間なしで日本から渡航が可能です。ワクチン接種証明書があれば、PCR検査も不要!
ただ、日本に帰国する際には14日間の隔離が必要です。
その他の地域では、まだ短期の海外出張・海外旅行が可能な国は多くありません。
日本とのビジネスが多いアジアの国との間では、短期出張を可能にするビジネストラックという二国間の枠組みがあります。(感染の再拡大により一時停止中)
ワクチンパスポートとは?
ワクチンパスポートという方法で、ワクチンを接種した人から社会活動を再開する動きも広がっています。
ワクチンパスポートとは、新型コロナウイルスワクチンの接種を証明するシステムのこと。主にスマートフォンのアプリを使います。
どの種類のワクチンをいつ打ったかという接種歴のほかに、PCR検査や抗原検査の結果や、感染から回復して抗体があると見なされることなど、新型コロナウイルスに関する状況をまとめて提示できるものが多いです。
ワクチン接種や陰性の検査結果などの証明書の代わりに提示して使います。
アプリだと、提示する方も確認する方も簡単で、何回も使えるのがメリットです。
ワクチンパスポートで何ができるの?
ワクチンパスポートは、海外渡航などの移動や、イベントへの入場などで使われています。
上で紹介したフランスの「衛生パス」もワクチンパスポートの一つ。展示会・見本市やフェスティバル、スタジアムなどでのイベント入場時に必要になります。
先行して導入したデンマークやイスラエルでは、パスを提示することで、レストランやジム、映画館などに入場できるようになりました。(規制解除とともに廃止予定)
海外渡航のコロナ対応が簡単に!
今後活用が見込まれるのが、ワクチンパスポートを使った海外渡航手続きです。
コロナ禍の入国制限では、国を移動するごとにPCR検査や隔離期間が必要になり、活動の妨げになっています。
EUは2021年7月に「デジタルCOVID証明書」を導入予定。
ワクチン接種などが確認できた人は、免疫があると見なされるため、検査や隔離を免除する方針です。(実際には入国する国の規制によります)
航空会社も共通で使えるアプリ「IATAトラベルパス」などを導入しています。搭乗時の確認を簡単にするのが目的です。
ワクチンパスポートには、指定のアプリが必須の場合と、一般の証明書でもOKの場合の両方があります。事前に確認して準備することをおすすめします。
ワクチン接種は海外渡航に必要?
ワクチンパスポートというと、「ワクチン接種しないと海外に行かれなくなる?」と不安に思う人もいるでしょう。
海外渡航に関しては、ワクチン接種は強制ではありません。
ワクチンパスポートを導入するヨーロッパの国でも、ワクチン未接種者はこれまで同様にPCR検査と(必要な場合は)隔離によって入国可能です。
ワクチンを接種済みの人は、国によっては検査や隔離が不要になるという点が違いです。
ワクチンパスポートについては、個人の事情によりワクチン接種を受けない人への差別になるという批判があり、アメリカ政府は導入しないと発表しています。
日本のワクチンパスポートは?
日本でも海外渡航者向けにワクチンパスポートを発行します。2021年7月中に開始予定です。
当面は市町村が紙の証明書を発行。将来はデジタルでの発行を検討しています。
一方、日本への入国ではワクチンパスポートは導入されていません。ワクチン接種済みでもPCR検査や隔離が必要です。
日本ではワクチンを活用した社会活動推進はまだこれからと言えます。
海外渡航者に対するワクチンの優先接種は、現段階では留学予定者のみ。
今後日本でもワクチンの積極活用が進むと、簡単に海外に行けるようになる可能性があります。
ワクチンで海外渡航が再始動
ワクチン接種が進む国では、社会活動の再開が進められています。
海外渡航もその一つです。入国制限の緩和や、ワクチン接種者の制限解除などで、人の行き来を再開して経済・社会活動を正常化しようとしています。
そのために、安全かつスムーズにワクチン接種を確認するためのしくみが、ワクチンパスポートです。
海外渡航の際には、渡航先の入国と国内の規制内容、日本の外務省の最新の情報を確認するようにしてください。
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