1. HOME
  2. ブログ
  3. 海外通販の関税とは?個人が輸入する場合の払い方・計算方法は?

海外通販の関税とは?個人が輸入する場合の払い方・計算方法は?

海外通販の関税とは?

海外通販でショッピングするのは簡単です。
インターネットのサイトなら、言葉の問題はあるものの、クレジットカードで決済も完了。
国内と同じように取引をすることができます。
ところが若干ハードルが高いのが配送です。時間もかかるし、送料も高額。
しかも関税が掛かる可能性があると言われると、ためらってしまいます。
関税の手続きはどうしたらいいのでしょうか?
関税の払い方や計算方法、返品の場合について紹介します。

関税とは何か?

そもそも関税とは何でしょうか?
関税は主に海外から来るもの(輸入品)に掛けられる税金です。
海外から国内に品物が入るときには、人が空港で入国審査を受けるように、空港や港の税関で通関という手続きがあります。
通関では関税を徴収するほか、日本に持ち込めるものかどうかを確認します。
ドラッグやワニ皮などは輸入禁止・制限品。
このほか食品や化粧品など、転売目的だと輸入に許可・届出が必要なものがあります。

関税の手続き・支払い方法は?

税関の手続きというと面倒に思えますが、心配はいりません。
ほとんどの場合、通関手続きは運送会社が代行し、通関済みの荷物が届けられます。
関税の納付も運送会社が手続きの中で代行。
受取人は運送会社に支払えばOKです。
海外通販で使うことが多いEMSやDHL・FedExなどの国際宅配便では、荷物の配達のときにドライバーに支払うか、送られてくる請求書で払います。
大きな荷物などを海上貨物輸送や航空貨物輸送で運ぶときには、手続きを依頼する通関業者に料金と一緒に支払うのが一般的です。

関税は誰が払うもの?

関税を納付する義務があるのは、輸入者、つまり海外から持ち込む人です。
海外通販で買う場合には、注文して買った人が関税を払うことになっています。
会社などの法人だけでなく、個人も対象。
別途取り決めれば、海外通販の会社(発送人)が支払うことも可能ですが、上乗せ費用が掛かることがあります。
尚、関税の支払いの取り決めは、送料とは別です。
送料元払いの国際宅配便でも、関税について取り決めていなければ、受取人が払います。

関税はいくら掛かる?

関税がいくら掛かるかは海外通販で重要な問題です。
きちんと計算しないと正確には分かりませんが、少額の購入なら簡単にザクっと把握できます。

個人輸入の場合は?

「関税って大口のビジネスの話じゃないの?」「個人は対象外では?」と思っている人もいると思います。
残念ながら、関税のしくみは個人でも法人でも同じです。
ただ、個人的に使用する目的で輸入する場合には「個人輸入」という関税の区分があり、関税が少し安くなります。
言葉が紛らわしいのですが、個人の輸入でもビジネス目的の場合には「個人輸入」に当てはまりません。
「個人輸入」として輸入したものを転売すると脱税になるので注意。
「個人輸入」の場合は、「課税対象価格」=商品価格×0.6という特別な式を使います。
次項以降の「課税対象価格」に当てはめて該当する金額を探してください。

免税になる目安は?

1回に輸入する商品の金額が小さいときには、関税はかかりません。
関税がかからないのは「課税対象価格」が1万円以下の場合。
この「課税対象価格」は商品代金+輸入にかかる保険料+日本までの送料で計算します。(個人輸入の場合は前項参照)
送料や保険料は、代金と一緒に払うのであれば、通販会社に聞きましょう。
ドルなど外貨建ての場合は為替レートを調べてザクっと円に換算。
こうして計算した結果が1万円以下になるようなら、輸入関税と輸入消費税は免税です。
但し、免税にならない商品があります。
革製品、ニットの服、革を使った靴など。詳細はこちら

少額の商品の計算方法

関税額の計算方法は「課税対象価格」×「関税率」です。
このほか、消費税が掛かります。
関税率を調べるには、「課税対象価格」が20万円以下の場合は簡易税率表を見てください。
関税率は商品の種類によって決まっています。
品目区分は7つだけなので簡単です。
たとえば洋服(ニット以外)だと10%。
腕時計や自転車など関税がそもそも無税なものは、表に載っていませんが、関税率は0%。
但し、消費税は10%掛かります。
こちらにも例外があり、革製品やニット製衣類、それにスニーカーなどの履物などは簡易税率表の対象外です。
詳細は簡易税率表を確認。

金額が大きい商品の計算方法

ブランド品を買う場合など、「課税対象価格」が20万円を超えるときは実行関税率表を使います。
税率は、物品の種類と、原産地によって決まります。
たとえば革のバッグなら、税率は10%~12.5%。
EPAの特恵税率を使えば無税になる原産地もありますが、原産地証明書などの書類が必要です。
実行関税率表の見方はこちらの記事を参照してください。

返品のときにはどうする?

届いた商品が違う、壊れていて返品というのは通販でよくあるトラブルです。
海外通販の場合、送料が高いので、まず通販会社と連絡を取って対応方法を相談してください。
海外通販で返品する場合、関税はどうなるのでしょうか?

返品のときは関税が戻ってくる

商品を輸入するときに納付した関税は、返品するときに手続きをすれば戻ってきます。
輸入から6ヶ月以内、性質や形状に変更が加えられていない場合です。
税関に行って、必要書類を提出し、検査を受けてから梱包して発送します。
手続きはこちら
まず最寄りの税関に問い合わせると確実です。

返品と明記して送る

海外通販の返品でもう一つの注意点は、荷物が返品だと誰にでもすぐ分かるようにすることです。
受け取る国で通常の商品として通関されると、割高な関税が掛かって通販会社とトラブルになってしまいます。
EMSなどの伝票と、段ボール箱の側面にも”Returned Goods”(返品)と大きく明記。
海外に発送するために作成するインボイスにも明記してください。

海外通販の関税は意外と簡単

海外通販には関税が掛かることがありますが、手続きは簡単です。
運送業者が手続きも納付も代行してくれるので、運送業者に支払うだけ。
送料・保険料込み1万円以下の商品なら免税です。
簡易税率表が使える20万円以下の場合は簡単に関税が計算できますが、購入金額が大きくなると難しくなります。
まずは少量・少額の購入で海外通販の経験を積んでいくと安心です。

貿易ビジネスの最新情報を
無料でGETする方法
※ご登録いただいたメールアドレスに貿易ビジネス情報を配信します。
※「メールが届きません」というお問合せをいただくことがあります。迷惑フォルダーに届いているケースがあるようです。メルマガ登録直後にシステムから自動にサンクスメールが送られますので迷惑フォルダに届いてないかをご確認いただければと存じます。お手数おかけします。
メールマガジンの停止はお問い合わせよりご連絡下さい。

関連記事